18年の平昌五輪6位でショートプログラム(SP)6位の坂本花織(20=シスメックス)は、フリー137・42点、合計207・80点の6位で2度目の世界選手権を終えた。演技後の取材では「自分なりにはいつも通りやっていたつもり。やることは100%ではなかったですけど、出し切ったのは出し切りました」といつもの明るさは控えめながら、しっかりと答えた。

少し緊張したような硬い表情で滑り始めたが、冒頭のダブルアクセル(2回転半)を持ち味の大きな跳躍で降りる。続く3回転の連続ジャンプは最初のフリップの着氷でオーバーターンとなったが、なんとかトーループにつなげて加点を得ると、最後の3回転ループまで滑り抜いた。演技を終えると、目をつぶり天を見上げた。

「出来としては3-3でオーバーターンをいれてしまったんですけど、すぐに切り替えて跳ぶことができたので、後半は自分らしく練習通りのジャンプを跳べた。そこは満足してて、点数は仕方ないと思ってます」と振り返った。SPに続き、ルッツでのエッジエラーで基礎点70%になるミス。「70%がどれだけ引かれるか痛感しました。しっかり修正しないといけないなと感じました」と反省した。

初出場だった2年前はSP2位と好位置につけたが、フリーで精彩を欠いて5位。表彰台を逃している。「今シーズンは思い切り、自分らしい演技ができたらいいな」と、雪辱も胸にリンクに立っていた。

満足できる結果ではなかったが、下は向かない。「いままでは普通にやれば150点とか出て、(今日は)15点くらい低かった。それは、いつもそういうわけにはいかないんだなと。正直すごくもやもやはしているんですけど、こういう経験も必要なので、今後は、そういうこともあるんだということを、今回の経験を覚えてしっかり試合に臨みたいと思います」と話した。