オリンピック(五輪)4大会連続出場を目指すバレーボール女子代表主将でミドルブロッカーの荒木絵里香(36=トヨタ車体)が、開幕まで3カ月余りに迫った東京五輪に向けて限界に挑む覚悟を見せた。19日にオンライン取材に応じた荒木は、今季の目標を「限界突破」と掲げた。キャプテンとしてだけではなく攻守の要として、ベテランの意地を見せる。

4度目となる五輪の舞台は、一言では言い表すことができない。荒木は「そこに向かう過程に意味がある」ときっぱり言う。19年W杯以降国際試合から遠ざかっているが、海外チームと試合ができないことはどこも同じ。「イレギュラーな状況でどう戦うのかは難しいと思うけど、しっかり自分たちも対応していきたい」と前を向く。

今季のVリーグは11位と振るわなかったが、自身は3年ぶり8回目となるブロック賞を獲得。サーブと共に五輪延期決定後に技術に磨きをかけてきた。

来月1日の中国戦は、今の世界トップに自分たちのプレーがどれだけ通用するか図れる絶好の機会と捉える。「世界1位の中国とどう戦い、どう勝つか、常に世界のトップへのチームと戦うことを意識して取り組んでいます」と話す。

小学2年生になった長女和香ちゃんをはじめ、家族のサポートに感謝を惜しまない。娘にどんな姿を見せたいかと問われ、「本気で目標に向かって挑戦する自分の姿から、何かを受け取ってもらえたら」。集大成と位置付ける東京五輪の舞台で期待に応える活躍を見せようと、ママはきょうもコートに向かう。【平山連】