静岡県高校総体女子バレーボール中部地区予選が、今日8日に開幕する。合同チームの相良・金谷は、メンバー7人で“最後”の戦いに挑む。4人の相良は部員不足、3人の金谷は2024年度に控える学校再編の影響で、既に部員募集を停止。今大会を区切りに休部する。水野新菜(にいな)主将(相良3年)は「受け継がれてきたものが自分たちの代で終わる。特別な思いはある。目標を達成して終わりたい」と、チームの思いを代弁した。

昨年8月、2校での活動が始まった。「県大会」に照準を定め、週4日は合同練習を設けた。積極的にコミュニケーションを図り、連係面を向上。加えて毎日のように約2キロの走り込みも行うなど、体力と技術面では基礎と基本の強化に励んだ。昨年11月の春高、今年3月の新人戦と、地区予選初戦で敗退したチームは少しずつ進化。今月1~3日には富士市立などと強化試合を行い、31セット中30セットで勝った。

白岩みのり(金谷3年)は「勝つ喜びを知って、改めてバレーが楽しいと思えた。練習はつらかったけど、このメンバーだから乗り越えられた」。指揮を執る相良の秋野孝夫監督(71)も「チームになった。やってくれると思う」と、自信を持ってコートに送り出す。

上位11校が県切符を得る今大会、8日の1回戦では榛原と対戦。先月の組み合わせ決定直前の練習試合では、1セットも落とさずに勝利した相手だ。それでも、水野主将は「何が起こるかわからない。気を引き締めていきたい」と言った。7人の合同チームにとっても、約9カ月間の集大成。一戦必勝で有終の美を飾る。【前田和哉】