レスリング個人戦の男子8階級などが行われ、帯広北の部員全3人、92キロ級菊地和、80キロ級高橋聖也、65キロ級岡部利毅(いずれも2年)が優勝し、そろって初の全国総体出場を決めた。岡部は対戦相手棄権のため計量をパスした段階で優勝決定。高橋は宮崎李陵(千歳北陽3年)にテクニカルフォール勝ち、続く菊地は石渕夕雅(札幌東豊1年)にわずか18秒でフォール勝ちと圧倒した。

3人とも今春の全国選抜経験者。菊地は道勢最高5位で、岡部は16強進出。精鋭ぞろいの2年生軍団は、既に全国の舞台を見据えている。一瞬で勝利を挙げた菊地は「いかに時間をかけずに勝つことを考えた。全国はもっと強い相手が集まる。体力面を上げていきたい」と振り返った。

今年1月には、昨年の全日本選手権グレコローマン63キロ級を制したOB清水賢亮(拓大4年)が帰省。ともに練習をこなした。菊地は「寝技での守り方を教わった。グレコローマンの技の使い方が勉強になった」。5月に初の世界選手権代表権も獲得した偉大な先輩の活躍に、岡部は「僕も将来、世界で戦える選手になりたい」と気持ちを高ぶらせた。

昨年はコロナ禍で高校総体が中止。高橋は「高校に入ってすぐの大会がなくなって気持ちがなえそうだったが、仲間2人がいたことで、ここまでやって来られた。全国ではみんなでメダルを目指したい」。1人足りず団体戦出場は果たせなかったが、3人で躍進し、来春の新入部員獲得につなげる。【永野高輔】

◆優勝者コメント

▽男子51キロ級・横内綾斗(千歳北陽2年) 練習通りのレスリングができた。初めての全国大会だが、北海道代表として恥ずかしくない戦いをしたい。

▽同55キロ級・小銭雪洲(札幌東豊3年) タックルがうまくいった。中学まで空手をやっていて、かけひきなどが似ている。空手経験も生かせたら。

▽同60キロ級・浜崎琉斗(札幌東豊3年) 失点が多かったので、改善したい。全国では自分の強さがどれぐらいなのか推し量ってきたい。

▽同71キロ級・松田琥太郎(千歳北陽2年) 春の全国選抜は1回戦負けだったが、道外選手の速さや強さを見てきた。そのイメージを持って準備したい。

▽同125キロ級・上中屋敷湊斗(千歳北陽2年) 昨年は高校総体がなかったので、団体も個人も全国に出られてうれしい。楽しんできたい。

▽女子50キロ級・宮城花梨(千歳北陽1年) 道内では相手がいなかったので、全国で1つでも勝って競技を始める人が増えてくれたら。