ラグビーの日本代表は26日、全英・アイルランド代表ライオンズとの歴史的なテストマッチに臨む。スコットランド・エディンバラで行われ、キックオフは午後3時(日本時間同11時)。日本テレビ系列やJスポーツで生中継される。

ラグビーファン以外にはあまり知られていないであろう「ライオンズ」。いったい、どんなチーム? 日本代表にとって初対戦となる相手について、日刊スポーツの担当記者が説明する。

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Q1 そもそもライオンズって、どんなチーム? 

記者 1888年から歴史を刻み、イングランド、スコットランド、ウェールズ、アイルランドを代表する選手を集めて、4年に1度結成されるチームです。ライオンズは4年ごとに南アフリカ、オーストラリア、ニュージーランド(NZ)を遠征します。そのため強豪として知られるNZ代表「オールブラックス」も、対戦するのは12年に1度。今回は09年以来となる南アフリカ遠征の前に、日本代表戦が実現しました。そのため「歴史的な一戦」などと、表現されています。

Q2 ラグビー界で、どんな価値とされている? 

記者 19年W杯日本大会の1次リーグ最終戦で、日本代表はスコットランドに勝利して過去最高の8強入りを決めました。相手の象徴的存在だったSHグレイグ・レイドロー(35=NTTコミュニケーションズ)も、17年にライオンズの一員としてNZ遠征に参加しています。その遠征ではオールブラックス相手に1勝1分け1敗と互角。レイドローはかねて「知らない方もいるかもしれないが(強豪の)イングランド、スコットランド、アイルランド、ウェールズ代表の選手たちにとって、ライオンズに選考されることはとても重要。頂点でプレーできる特別な経験であり、非常に光栄なことである。ライオンズのジャージーを着るのは大きな意味がある」とその価値を語っています。

Q3 日本から見たライオンズは? 

記者 日本代表の選手や首脳陣も、ライオンズ戦を待ちわびています。W杯2大会連続出場中でライオンズ戦もWTBで先発する松島幸太朗(28=クレルモン)は「選手としては(今後の対戦は)もしかしたらないかもしれませんし、この先いつあるか分からない。そういったことを考えると重要な一戦だと思う」とし、未来に目を向けました。

「今回の試合で日本代表が勝てれば、またライオンズも(再戦を)考えてくれると思うので、この試合っていうのは、日本ラグビーにとっても、すごく重要な一戦だと思いますね」

Q4 ライオンズの日本戦メンバーは

記者 世界最多157キャップ(ウェールズ代表148キャップ、ライオンズ9キャップ)を誇るロックのアルンウィン・ジョーンズ主将(35)、19年W杯日本代表戦に先発したSHコナー・マレー(32=アイルランド)らが先発に名を連ねました。控えにも19年W杯でイングランドを準優勝に導いた、SO/CTBオーウェン・ファレル(29)らの名前があります。歴史あるライオンズにふさわしい豪華布陣に対し、日本代表の力が試されます。