男子走り幅跳びで、日本歴代2位の8メートル32を持つ橋岡優輝(22=富士通)が、がけっぷちから大会新記録の8メートル27(追い風0・6メートル)をマークした。1、2本目がファウル。3本目で記録を残さなければ、上位8人の4本目以降に進めない大ピンチだった。

緊張の表情から助走をスタート。しっかりと踏み切って大ジャンプ。試技を終えると「おし」と握った両拳を振り下ろした。続けて両手を広げて「セーフ」と口にした。自己ベストに5センチに迫るジャンプで、一気にトップに浮上した。

橋岡は19年世界選手権で8位。同選手権で日本人初の入賞を果たした。大会前に五輪参加標準記録8メートル22をクリアしていたが、この日も越えてみせた。橋岡は3位以内に入れば、五輪代表に内定する。