国際スケート連盟(ISU)は4日、中国・天津での開催が中止になっていた22年4大陸選手権の開催地を、エストニアの首都タリンにすることを理事会で決めたと発表した。来年1月18~23日に実施する方向で最終調整に入っている。

新型コロナウイルス流行の影響で中国側が開催を断念し、中止が発表されたのは9月13日。その後、ISUが代替開催地を募っていたが、期限の10月1日までに立候補する都市はなかったという。

タリンでは前週の1月10~16日に欧州選手権が行われる。その1週間後に同一会場を利用する異例の方策を立て、エストニア連盟と運営や財政面の調整が済み次第、正式に決定する。

「4大陸」とは欧州を除くアジア、アメリカ、オセアニア、アフリカ大陸を指す。99年にカナダ・ハリファクスで初開催されて以降は、同選手権は日本の大阪2回を含む米国、韓国、中国、台湾が舞台になった。21年に初めてオーストラリアのシドニーで行われる予定だったが、コロナ禍で23年に延期。欧州で開催されるのは、当然ながら今回が初めてのケースとなる。

昨年の4大陸選手権は羽生結弦が男子で初優勝し、主要国際大会6冠「スーパースラム」を達成した。今年の4大陸選手権は22年北京オリンピック(五輪)直前。前回18年平昌五輪の前月に行われた4大陸選手権(台北)には、同五輪代表の宇野昌磨、田中刑事、坂本花織、宮原知子らが出場した。今年の代表者は12月の全日本選手権の成績などで選ばれる。【木下淳】