オリンピック(五輪)個人総合2連覇の内村航平(32=ジョイカル)が種目別の鉄棒の決勝に臨み、14・600点で6位だった。

冒頭のH難度「ブレトシュナイダー」はバーに近づきすぎたが、なんとか決めると、続く離れ技は危なげなし。続くのは予選落ちした東京五輪で落下したひねり技「シュタルダー1回半ひねり」。今大会の予選でも回避していた技をくみ込んで通しきった。最後の着地は、ぴたりと止める渾身(こんしん)の出来。快感を味わうように両手を挙げて3秒ほど静止。その後に拳を突き上げて何度もガッツポーズを繰り出した。

20日の予選では、久々の有観客、さらに生まれ故郷での試合に「拍手に温かみを感じた」と述べていた。「もう、これだよな、これが試合だよな」と実感しながら演技をしていた。この日も得点を待つ間に「ありがとう 北九州」と自分で書いたTシャツをアピールし、感謝の思いを伝えていた。