昨季ジュニア3冠の松生理乃(17=中京大中京高)が、シニア1年目のグランプリ(GP)シリーズ本格参戦へ感触を確かめた。

新型コロナウイルス感染拡大の影響で、ほぼ国内勢の変則開催となった昨年のNHK杯は3位。今季は海外勢も出場する初めてのGPとなり「日本のトップ選手と世界のトップ選手が出場している大会で、いつも家族でテレビで見ていたので。そこに出場できて、すごくうれしい。その気持ちをしっかり出して楽しく滑れたら」と抱負を語った。

習得を目指すトリプルアクセル(3回転半)は、今大会は回避することを明言した。「確実にノーミスの演技をしたいのと、ちょっと万全ではない時期があって、少し崩れているので」と説明。ここまでの練習で負傷したといい「軽いんですけど、右の足首を痛めてしまいました。でも、たくさん練習してきてプログラムに組み込む回数は増えていたので、また試合で入れられるレベルまで戻していきたい」と、今大会は持ち前のミスの少ない演技で勝負する。そして、傷が完全に癒えた時、大技も入れてのノーミスの演技へつなげるつもりだ。

女子のショートプログラム(SP)は12日午後4時13分から。「今日、海外の選手と滑って、自分に足りない部分がいくつもあると感じました。のびのび滑ることを目標にして、指先まで力入れながら、柔らかい動きをしたい。鏡の前で確認して試合に臨みたい」と直前まで調整を怠らない。【木下淳】