ジュニアから飛び級で出場しているショートプログラム(SP)8位の三浦佳生(16=東京・目黒日大高)がフリー「ポエタ」の感触を確かめた。

冒頭、習得中の4回転ループに挑戦。勢い良く回ったものの、惜しくも転倒した。めげずに次の4回転サルコーを降りたが、3本目の4回転トーループでは再び転んで、あおむけになった。壁の近くまで漂う。背中を強打し、痛そうに左手でさすりながら立ち上がると、ちょうど開場して観客の入りが始まっていた場内から拍手を浴びた。

その後は、ビセンテ・アミーゴさんが97年に作曲したフラメンコに乗って情熱的に舞い、曲かけが終わると、完全に温まった様子で手袋を外してジャンプを入念に確認した。前日に流血していた指先には、ばんそうこうが巻かれていた。

SPは76・62点。フリーに向けては「自分にできることを尽くして頑張りたい」と燃えていた三浦は4回転3種4本の高難度構成を完遂すべく、午後8時6分ごろ登場する。【木下淳】