フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第4戦NHK杯男子を3年ぶりに制した宇野昌磨(23=トヨタ自動車)が「脱シルバーコレクター」を目指す。14日、東京・代々木第1体育館でエキシビションに出演。大トリでマイケル・ジャクソンの演目を演じ「毎日、もっとパフォーマンスが上がるような練習をしたい」と締めくくった。

新たな感情が生まれた。合計の自己ベスト290・15点を記録した前日のフリー後に「ようやく世界のトップと競い合う存在に戻ってこられた」と口にした。進出を決めたGPファイナル(12月、大阪)は3年ぶり。18年まで2年連続2位の大会であり、同年平昌五輪は銀メダル、世界選手権も2度の2位が最高成績だ。「シルバーコレクター」の表現を「2位がいかに難しいか自分でも認知していた。悪い気はしない」と明かした上で、言い切った。

「良くて2位-。今まで、そこにいる自分に満足していたところがある。そこを1度でいいから破って、ちゃんとトップで争う選手になりたい。ちゃんと1位を争える立場に立ちたい」

22年北京五輪前哨戦となる次戦。宇野の向上心に陰りはない。【松本航】