日大が最終戦で今季初勝利も、リーグ7位に終わった。ともに3戦全敗でブロック最下位の東大との順位決定戦。前半は17-6のリードにとどまり、終盤にようやく2TD、1FGを追加。34-9で今季4戦目にして白星も、関東連覇を狙いながら屈辱の成績となった。

開始5プレー目にRB柴田が1ヤードを押し込んだ。あっさり先制したものの、なかなか波に乗れない。そのすきにリバースフェイクランから60ヤードパスで、東大にTDを許した。その後もミスや反則でもたついた。

パントリターンで2度を含み、3度ファンブルロストした。ロスを回避のためにパスを投げ捨てること2度など、不用意な反則も5回と多かった。日大らしくないミスが目立った。

初先発したQB勝又が第2QにTDパスを決めたが、FGも4本中2本失敗でリズムに乗れず。終盤に東大が捨て身の攻撃に失敗し、このチャンスにようやく2TDランを加えた。守備は4ターンオーバーなど安定したが、東大もミスが多く救われた面もあった。

法大に競り負け、開幕で甲子園ボウル出場、王座奪回の望みが遠のいた。目標を失って、ブロックではまさかの3連敗を喫した。平本ヘッドコーチ(HC)は最終戦に向けて「本気でやりきろう」と、ラインやバックス同士が1対1で当たり合う練習を取り入れた。

終盤になって東大を攻守に圧倒して突き放した。平本HCは「最後までやり切ろうと、4年生は意地を見せてくれた。切れずにやりきれたと思う。後輩はつなげていってほしい」。

シーズン1勝以下に終わったのは、実に50年の5戦全敗以来となる。14年から現行のリーグ編成になってから、7位は16年の4位を下回る最悪の成績。平本HCは「しっかり受け入れないといけない。いろいろな課題が出た。来季につなげるようにしたい」と話した。新体制となったのは開幕直前の9月。この3カ月を「充実していたが、勝つ難しさを知った」と振り返った。

来季に向けては、来週には新チームで始動する。体制についても「ゼロベースで見直し、しっかり体制を整えたい」。18年の反則問題で、ライバル関学大との春の定期戦は中止となっている。「ぜひやりたい。社会人ともやりたい」と、立て直しへの意欲を口にした。