冬季オリンピック(五輪)2連覇の羽生結弦(27=ANA)が、国際スケート連盟(ISU)非公認ながら今季世界最高の111・31点を記録した。右足関節靱帯(じんたい)損傷を克服して4月16日の世界国別対抗戦(大阪)フリー以来252日ぶりに競技復帰。初披露したピアノ曲の新SP「序奏とロンド・カプリチオーソ」で首位発進した。3連覇が懸かる来年2月の北京五輪の代表最終選考会を兼ねており、内定の日本一に王手をかけた。クワッドアクセル(4回転半=4A)を投入するフリーは26日に行われる。

<一問一答>

-演技を振り返って

公式練習がエッジが引っかかったりして、から回ってしまっていたので、ちょっと心配でした。この会場でショートの頭のサルコーを失敗した記憶もあったので(19年世界選手権で抜けて0点に)、完全に同じ場所で、緊張はしてました。ただ最初のサルコーが決まった段階で少し落ち着いて演技できました。

-フリーに向けて

もちろん4回転半を挑戦するつもり。最後の最後までケガしないように、プラン通りにいけるように、体の回復と集中力を高めていければと思います。

-昨シーズンに続いて初戦がいい

「シミュレーション」といって、試合を想定している練習があって、ショートは1回もノーミスがなかった。ただ「本番でとってあるのかな」と。試合同様の練習をしているので、できるのかなというのはありました。

-北京五輪に近づいたか

フリーをやってみないと分からないです。練習も含めて、1つ1つ大切にしながら、まずはこの試合で4Aをちゃんと決めるように。その先に北京オリンピックがあれば、勝ち取れるように、ふさわしい演技ができるように、頑張りたいです。

◆北京五輪代表選考

男女各3人は全日本選手権優勝者が最優先で代表入り。2人目は全日本2、3位やグランプリ・ファイナル進出者、全日本終了時で国際スケート連盟(ISU)公認の五輪シーズン最高得点の上位3人から選ぶ。3人目はここで漏れた選手と全日本終了時の3シーズンを対象とした世界ランキングや五輪シーズンのみの世界ランクの上位3人などから選ぶ。アイスダンス1組は全日本最上位や全日本終了時の3シーズンの世界ランク、五輪シーズンのみの世界ランク、ISU公認の五輪シーズン最高得点の最上位を満たす組から選ぶ。