21年東京五輪(オリンピック)で金を含む3つのメダルを獲得した伊藤美誠(21=スターツ)が、アジア大会(9月、中国・杭州)のシングルス代表権を逃した。

予選A組の最終戦で木原美悠(17=JOCエリートアカデミー/星槎)との、2連勝同士の対戦に臨んだ。2-4で敗れた。

第1ゲームを10-12で落とし、第2ゲームは0-4と劣勢の展開から11-8と逆転。第3ゲームも取って主導権を握ったが、そこから3ゲームを落とした。伊藤は目に涙を浮かべながら「今日勝っていたら『不思議』という感覚だった。実力でない勝ち方になっていた。木原選手が全て上でした。自分自身、いっぱい練習して、努力をしたい気持ちがある。いろいろな選手に勝てる実力をつけて、戻ってきたいと思います」と素直な思いを言葉にした。

今大会は男女最上位が24年パリ五輪選考ポイント対象となる、アジア大会のシングルス種目代表権を獲得。予選各組2位以内が団体種目の代表権を得る。

伊藤は2勝1敗のA組2位で団体の代表権をつかんだが、B組1位との決勝には進めなかった。

アジア大会のシングルス代表権を懸けて同日に行われる決勝はA組全勝の木原と、B組全勝の平野美宇(21=木下グループ)との顔合わせとなった。平野が木原を4-0で下し、シングルスの代表権を得た。【松本航】