テニスの4大大会の1つ、全米オープンが29日、ニューヨークで開幕し、今大会限りでの現役引退を示唆しているセリーナ・ウィリアムズ(40=米国)が登場した女子シングルス1回戦に大勢の著名人が駆け付けた。ダンカ・コビニッチ(モンテネグロ)と対戦したウィリアムズは、6-3、6-3で下して初戦を突破し、2回戦に進出した。

米NBCニュースによると、夫のアレクシス・オハニアン氏と長女オリンピアちゃん(4)がスタンドから声援を送っていたほか、会場ではクリントン元米大統領やボクシングの元ヘビー級世界王者マイク・タイソン氏、俳優ヒュー・ジャックマン、マット・デイモン、映画監督のスパイク・リー氏、五輪の女子アルペンスキー元金メダリストのリンゼイ・ボンさんを始め、多くのセレブやアスリートも熱戦を見守っていたという。オリンピアちゃんは1999年に17歳で初めて全米オープンを制した母と同じく、髪に白いビーズをつけていたことも話題になっている。

ウィリアムズが引退を発表して以降、歴史的な試合を観戦しようとするファンによってチケットの需要が急加速し、値段が高騰。転売サイトではコートサイドの席が5800ドル(約78万3000円)で販売されていたという。完売となったこの夜は、大会史上最多となる2万9000人が詰めかけたと伝えられている。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)