「さあ、いこうぜ。」平均4000人ー。Bリーグ1部のレバンガ北海道が3日、3年ぶりに対面式のティップオフイベントを開催した。横田陽CEO(45)は、26年シーズン以降の新B1リーグ基準となる観客動員1試合平均4000人の達成を宣言。選手による全道のお祭り参加、「きつねダンス」でフィーバー中のファイターズガール招聘(しょうへい)など、なりふり構わぬ集客策での基準クリアを誓った。

3年ぶりに対面式で実施されたこの日のティップオフ(試合開始)イベントには約400人が集結した。今季新チームのスタートを一目見ようと、会場の吹き抜け2階部分にもファンがあふれた。レジェンドの折茂武彦社長(52)、采配2季目の佐古賢一監督(52)、そして選手らがチャンピオンシップ初進出を誓うたび、ファンが笑顔と拍手で背中を押した。

チーム運営の最前線に立つ横田CEOは、自らイベント機材を操作しながら、この光景をうれしそうにながめた。「『あの選手は面白い』でも『イケメン』でも、きっかけはなんでもいい。選手と直接会えるイベントで1人でも多くファンを増やして、試合に来てもらわないと」と話した。

Bリーグは、26年からスタートする新B1リーグに、1試合の平均観客動員4000人以上の基準を課している。19ー20シーズンに3764人だったホームの平均観客者数が、21ー22シーズンは1898人と減少。4年後にライセンスを維持するためには、コロナ禍で奪われた約半分の観客数を取り戻し、さらに上増す必要がある。

29日開幕の今季に向けて、すでに5~7月にかけて道内の小学校約60校を訪問。若いファン層の開拓を進める。今後は「市町村の小さなお祭りにも参加し、北海道中の市町村に顔を売っていきたい」という。10、11日の中標津でのプレシーズンマッチはその第1歩だ。

そして目玉は日本中を席巻する「きつねダンス」の招聘(しょうへい)になる。今季から専属ダンスチームのパシスタスピリッツを直接運営することもあり、「ファイターズガールにぜひ会場に来ていただき、コラボを」と横田CEO。3季後のB1残留に向け、今季からあらゆる手を尽くす。

◆26ー27シーズン新B1将来構想 21年6月にリーグが発表したB1リーグの新基準。チームの安定的な成長を確保する目的で、昇降格により収入の増減がある現行制度を廃止。クラブライセンス基準を引き上げ、24年度末で達成できないチームは、26年度以降、達成できるまで新B2リーグ以下となる。またB1リーグ上限は18チーム。基準は(1)1試合平均入場者4000人以上(2)年間売り上げ12億円以上(3)5000人以上のアリーナがあること。