ショートプログラム(SP)首位の三宅星南(20=関大)が今季初戦で発奮材料を得た。

フリーは7位の121・86点にとどまり、合計205・30点の2位。開口一番に「本当に今は、むちゃくちゃ悔しいです」と素直な思いを表現した。

出だしは最高だった。冒頭で4回転トーループ、2本目は4回転サルコーに2回転トーループをつけて決めると、関係者の拍手が響き渡った。4回転3本目のサルコーは、降りきったように見えたところから転倒。中盤からは3回転半を2本、ステップでもフェンス際でエッジ(スケートの刃)が引っかかる形で転倒し「自分が思うようにステップを踏めていなかった。焦りもあった結果。4回転を1本増やす(3本)難しさも感じました」と振り返った。

昨季は全日本選手権で6位に入り、4大陸選手権に出場。飛躍のシーズンを経て「気持ちの面でスタートラインに立てた」と自信を得た。この日はステップを含めて4度転倒しながら、胸を張れることがあった。

「転倒は増えてしまったけれど、パンク(回転の抜け)がなかったのは良かった。全部締めにいけていた。練習でもっともっと精度をあげていかないといけないと思います」

10月21~23日にはグランプリ(GP)シリーズ第1戦スケートアメリカに出場する。教訓は大舞台に生かす。【松本航】