第2戦スケートカナダで初出場優勝し、第5戦NHK杯では5位だった渡辺倫果(20=法大)が、初のファイナル(12月8~11日、イタリア・トリノ)進出を決めた。

シリーズ2戦の上位6選手が枠を争った中、優勝の15点と5位7点の計22点を獲得。可能性を残して最終戦の結果を日本で待っていたが、グバノワ(ジョージア)が3位以下になるなどの複数条件をクリアした。

第3戦フランス杯とNHK杯ともに3位の住吉りをん(19=オリエンタルバイオ/明大)も同じ22点で並んでいたが、最高順位が高い選手が上位にくるため渡辺が6枠に入った。

渡辺は当初、GPシリーズ出場が「0戦」というエントリーなしの状態だったが、北京オリンピック(五輪)代表の樋口新葉(明大/ノエビア)が負傷で今季全休したこともあり、今年9月のロンバルディア杯で優勝するなど、進境著しい渡辺にスケートカナダとNHK杯の出場切符が舞い込んでいた。

縁ある地でのカナダ大会では、いきなり史上2人目の初出場V。NHK杯ではSPでまさかのミスが出て9位に沈んだが、フリーでは意地のトリプルアクセル(3回転半)を降り、ファイナル進出の可能性を残していた。

その状況には「やめて~」と耳をふさいで大笑いしていたが、目標が現実に。エキシビションでは「今季はロンバルディア杯とスケートカナダで優勝を経験させていただき、このNHK杯では良い面と悪い面の両方を経験させていただいた。この経験を生かせるよう頑張っていきます」と話していたが、その舞台は全日本選手権(12月21~25日、大阪・東和薬品RACTABドーム)の前にGPファイナルとなった。【木下淳】

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