「勝負の12月」で5割復帰を果たす。東地区6位福島ファイヤーボンズが、同7位アースフレンズ東京Zに83-46で快勝し、今季初のホーム2連勝を飾った。菅野翔太(30)が3点シュート(3P)6本成功を含む今季自己最多の25得点をマークするなど、出場した全選手が2試合連続で得点を記録。20-21シーズン以降の東京Zとの対戦成績を14連勝に伸ばした。次節は10、11日、ホームで西宮ストークスと対戦する。

3Pシューター菅野が、リングを捉えた。7点リードの第1クオーター(Q)終盤。この日最初の3Pで10点リードに突き放し、波に乗った。「1本目がきれいに決まってくれたので、そこから自分のシュートを気持ちよく打てた」。第2Qは2本成功。チームの勢いも増した。佐野公俊ヘッドコーチ(40)は「序盤から自分たちのペースでコートに出た選手がハッスルしていいプレーをしてくれた」と前半を30点リードで折り返し、勝利に近づいた。

東京Zはこの日、1選手が新型コロナの陽性判定を受け、外国籍選手も試合に出られない苦しい状況。菅野は「インサイドに人が寄って外が空くシチュエーションが増えると思った。ノーマークでもらったら全部打っていこう」。後半は3P3本を決め、今季自己最多6本を成功させた。11月20日、アウェー熊本戦の試合前練習でシュートの感覚をつかみ、同日に4本成功したことが「自信につながったと思う」と要因を挙げた。

5月のB2プレーオフ準々決勝敗退から7カ月。進化した姿を見せる。次節で戦う西宮は、昨季まで福島HCの森山知広氏(38)がHCに就任。アシスタントコーチとして6年間支えた佐野HCは「同じHCという立場で試合をするので、負けたくない気持ちもあるが、ホームで勝つことを意識したい。目の前の試合を1つずつ勝っていかなければ、貯金は作れない」と気を引き締めた。

チームは現在、7勝12敗で借金「5」。12月は7試合中5試合がホームだ。菅野は「この流れを個人としては続けつつ、チームの起爆剤になれるように継続したい」。福島・二本松市出身の背番号「21」が、今季初の3連勝へ奮闘する。【相沢孔志】