<フィギュアスケート:全日本選手権>◇21日◇大阪・東和薬品ラクタブドーム◇女子公式練習

2月の北京オリンピック(五輪)代表、河辺愛菜(18=愛知・中京大中京高)がトリプルアクセル(3回転半)の感覚を取り戻しつつある。

昨年の全日本では決めて北京切符をつかんだ大技だが、今季は調子が整わず、降りられていない。しかし年末に来て復調気配が高まり「練習ではすごい上がってきてますし(3位のグランプリシリーズ第6戦)フィンランドでも結果を出せて自信がついたので、やってきたことを出すだけかなと思います」と語った。

実際、公式練習の曲かけ後に挑み、美しく着氷する場面もあった。

昨年は初の3位だった全日本に向けて「一番はアクセルをフリーで入れたいという思いが強いので。練習をたくさんしてきました。良くはなってきていると思うし、跳べる回数も増えてきています。今日も氷の感触すごく良かった。失敗することも多いんですけど、できることも多い。ショート(プログラム)の結果次第かなと思うんですけど、当日のアクセルの状況だったりとかで決めていきたいなと思います」と投入へ前向きな思いを口にした。

そのアクセルは「毎回、同じように跳べないことが波があった原因かなと。同じように跳ぶことを意識して確率を上げたいと。さらに少し意識していきたい。ここ1週間は2、3回は跳べるようになってきて。確率は悪いかもしれないですけど、自分の中では良くなってきている」と自信を見せた。

フリーでスピードが落ちる課題も、曲かけの回数を増やしたり、アクセルをトリプルに変えたことに伴うコース修正をしたり、で解消されそう。2年連続の表彰台は視野に入れつつ、磨いてきた表現力を生かす演技を全うする。