今季ジュニアグランプリ(GP)シリーズで2大会連続表彰台入りした中村俊介(17=木下アカデミー)が、77・74点を記録した。昨年は逃したフリー進出を決め、「自分の中では完璧に近い演技ができて、うれしいです」と胸を張った。

3つのジャンプをそろえた。冒頭のトリプルアクセル(3回転半)を着氷。3回転ループ、ルッツ-トーループの連続3回転ジャンプも落ち着いて降りた。後半は会場のファンから手拍子が送られる中、小気味よくステップを刻んだ。

フィニッシュ後は右拳をぎゅっと握り、やり切った表情。息を切らしながら得点発表を聞くと、何度もうなずいた。

昨年の全日本選手権はSP25位。0・67点差でフリー進出を逃した。「(昨年の)全日本では、たくさんのお客さんがいる中、緊張してしまって、残念な結果になって。お客さんにも残念な思いをさせてしまった」。

あれから1年。今季はジュニアGPシリーズに初参戦し、12月のファイナルでは4位に食い込んだ。国内外で力をつけ、全日本の舞台で成長した姿を見せた。「今年は喜んでくださって、本当にうれしい気持ちです」とかみしめた。

2年ぶりに臨むフリーでは、上位の組で滑走する可能性が高い。

「トップスケーターの方々と滑ることになると思うので、気持ちで負けずに、ショートと同じように自分のやるべきことをやるだけと思いながら、演技ができたらなと思います」

1つ1つの言葉に力を込め、25日のフリーを見据えた。

宇野昌磨、鍵山優真、山本草太ら出場/全日本選手権男子SP速報中