スポーツ動画配信サービス「DAZN Japan」が、2月14日より新プランを導入することになった。12日に都内で発表会見を開催し、2つの新価格帯を打ち出した。

導入される新プラン「DAZN Global」は月額980円(税込)で、世界のさまざまなスポーツをより手軽な金額で楽しめるように設定された。競技はボクシング、格闘技が中心。日本国内では見る機会が少なかったコンテンツを多く集めた。

それに伴い、従来のプランは「DAZN Standard」に変更される。金額は月額3000円から3700円(ともに税込)となる。Jリーグ、プロ野球、欧州サッカー、モータースポーツ、ゴルフなどが視聴可能となる。料金体系は月額のほか、年間プラン:月々払い(年額36000円)、年間プラン・一括払い(年額30000円)も用意されている。

同社の山田学エクゼクティブバイスプレジデントは「『Global』は、『Standard』をご覧になってる方は視聴可能です。両方見られて月額3700円になります」と説明した。

質疑応答では、昨年に続く価格の引き上げについて問われた。同氏は「もちろん初回の値上げをして、ある一定のお客さまの解約はございました。ただし、想定よりは結果、少なかった。だからもう1回というわけではなく、われわれは最初の5年は投資フェーズ、いまは収益化のフェーズだと思っています。プレミアムなコンテンツを維持し、増やすためには、投資も必要。いきなり全てが回収できて収益化できるわけではないですが、それに即した価格は常に模索はさせていただきたいなと思ってます」と理由を述べた。「価格変更の幅はかなり抑えたつもりです。スポーツファンの皆さんにはそれなりの衝撃もあったと思います。今回は現実的な範囲でどこなら受けていただけるかを検討しました。年間契約いただければ実質は変わらない設定になっています」と続けた。

日本では16年にサービスを開始した先駆的企業。日本では16年にJリーグと10年2100億円(当時)の大型契約を締結している。昨年はサッカー日本代表のW杯アジア最終予選を配信し、特にアウェー戦は独占配信した。

◆DAZN(ダゾーン) 16年に英動画配信大手パフォーム・グループ(現DAZNグループ)が立ち上げた、スポーツ専門定額制の動画配信サービス。21年8月にアジア・サッカー連盟(AFC)との間で28年までの長期契約を結び、W杯アジア予選、アジア杯、アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)など14の大会の放送権を取得した。国内外のサッカーに加え、野球、バレーボール、テニスなど130以上のスポーツコンテンツ、年間1万試合以上が見放題。日本では昨年2月に月額1925円から3000円(ともに税込)に価格改定していた。