山形ワイヴァンズは香川ファイブアローズに75-80で競り負け、23年初の同一カード連勝を逃した。ジェームズ・ベル(31)がチーム最多23得点、ケビン・コッツァー(33)が13得点、12リバウンドの「ダブルダブル」と奮闘したが、1歩及ばなかった。

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2シーズンぶりのプレーオフ(PO)進出に向け、ラストスパートをかける残り20試合。その出だしでいきなり痛い1敗を喫した。第4クオーター残り4分30秒で2点差と一進一退の攻防を展開したが、大黒柱のベルが相手選手との接触で負傷退場。その際にミオドラグ・ライコビッチ・ヘッドコーチ(51)がテクニカルファウルを受け、フリースローを献上した。以降はベル不在のインサイドを突かれ、攻撃でのミスも響いて4連続失点。試合終盤に重くのしかかった。

コッツァーが逆境をはね返す、山形の救世主になる。17日にB2東地区1位A千葉から加入。右膝の負傷で戦線離脱したハビエル・カーター(31)の代役として活躍が期待される。山形でのデビュー戦となった前日18日は12得点で勝利に貢献すると、この日はダブルダブルと実力を発揮した。「新しく入ってチームにすぐなじむことは難しいと思うが、できる限り早くチームになじんで機能できれば」と意気込んだ。

現在の東地区はA千葉、越谷の上位2チームを福島、青森、西宮、山形の順で追走する。PO進出をかけた直接対決も控えており、1敗の重みも増す。真庭城聖(36)は「選手1人1人が『絶対にプレーオフに行くんだ!』という強い気持ちを持ち、日頃から練習に取り組むことが大事になる。そこがブレないように、僕が今後もチームメートを鼓舞していきたい」と決意を新たにした。混戦を制すため、チームが一致団結する。【相沢孔志】