前回大会3位の小穴桃里(27)青木豪(23)組がペアとして初の決勝進出を決めた。

「フジヤマペア」こと藤沢五月(31)山口剛史(38)に8-7で勝利。小穴は「念願のファイナル。2年前に来れなかったところに来ることができてうれしい」と声をはずませた。

接戦をものにした。4-4の第6エンド(E)では、ハウスの中心にストーンをため、2点のスチールに成功。6-7で迎えた後攻の第8Eは、青木がラストロックを決めて2点を奪取した。逆転勝利を収めると、2人は笑顔でハイタッチを交わした。

最後の一投を決めた青木は「決まらなくてもエキストラだろうと思って、軽い気持ちで投げました」と冷静さを失わなかった。小穴もラストロックを振り返り「短い時間の中で、ウエートを確認してから投げられた」と胸を張った。

昨年10月に第一子となる長女を出産した小穴は、今月上旬に閉幕した4人制の日本選手権に続き、産後4カ月目でのプレーとなる。今大会には娘も帯同させており、子育てと競技の両立を図っている。

1次リーグ中の24日には「緊張がふっとゆるむのは娘の顔を見た時です。今シーズン、娘を連れて行った試合は全勝していて、勝利の女神だねって言っていて。大変なこともありますし、サポートもたくさんしてもらってここにいられるので楽なことばかりではないですが、すごく力をくれる存在です」と優しいまなざしで実感を込めていた。

同日午後1時からの決勝では、前回大会の準決勝で敗れた松村千秋(30)谷田康真(28)組と対戦する。小穴は「試合になったら全部決めたい、全部勝ちたい。1投ずつ丁寧に、自分たちのできることを確認しながらやっていきたい」と意気込み、青木も「一投一投を楽しみたい」と誓った。

優勝チームは世界選手権(4月22~29日、韓国)の出場権を獲得する。

◆準決勝の結果

小穴・青木組8-7藤沢・山口組

松村千・谷田組7-6吉田夕・松村雄組