フィギュアスケート男子で今季限りでの競技生活引退を表明している山隈太一朗(22=明治大)が、ハプニングにも動じずに観客を魅了した。

26日は明治大、法政大の選手が中心に演技するアイスショー「明法オンアイス」(東京・ダイドードリンコアイスアリーナ)に出演。明治大の主将として、演技順では最後に登場した。

青の衣装で披露したのは「ラ・ラ・ランド」。ところが滑り始めると「パパパパパパパパパパパパ~ン」と携帯電話の着信音が場内に響いた。

学生が運営する手作り感満載のアイスショー。場内が笑いに包まれ、仕切り直し…かと思われたが、次にかかったのは「ラ・ラ・ランド」ではない曲だった。山隈はハプニングにも動じずに拍手を促すと「今度こそ、ラ・ラ・ランドです」のアナウンスとともに、三度目の正直で滑り始めた。

演技には3回転ルッツなどを組み込み、途中の転倒にも大きな拍手。見る者を魅了する滑りを披露した。

演技後は明治大の後輩にあたる大島光翔(20)が自身のショートプログラム(SP)の振り付けを事前に覚えており、2人でシンクロした滑りも届けた。3月の大学卒業後はプロスケーターとなる予定で「こんなにもたくさんの人に来ていただいて、後輩たち、ファンの皆さま、学校関係者の皆さま、お越しいただき、ありがとうございます」と出演者を代表して感謝を伝えた。【松本航】