2011-12年シーズン以来となる11季ぶり5度目のシーズン優勝を狙うレギュラーシーズン(RR)1位の東レが、チーム力で圧倒した。8日の同4位NEC戦に続き、同2位埼玉上尾に2日連続のストレート勝ち。これで「ファイナル4」で2勝(持ち点9)となり、22日に東京・代々木第1体育館に行われるファイナル進出が確定した。

日本代表でもセッターを務める関菜々巳(23)の顔に、満面の笑みが咲いた。的確なトスをあげ、左右から角度のある攻撃を演出。試合ごとに最も活躍した選手「VOM」に選出された。「今日勝てばファイナルへの切符がつかめる。緊張はあったと思いますが、その中でやってきたことを出して良いクオリティーになりました」。満足そうに振り返った。

決して楽な相手ではなかった。今季の直接対決は1勝2敗。埼玉上尾は前日8日には昨季覇者で9連勝中の久光に逆転勝利を収め、乗りに乗っていた。だが、それを上回る勢いがチームにあった。

リズムの探り合いとなった第1セット(S)を25-23で先制。第2Sは高さのあるブロックに苦戦する場面もあったが、27-25で競り勝った。198センチのベテラン、ヤナ・クラン(35)が要所でスパイクを決め、チームをもり立てた。第3Sは、勢いそのままに25-12のダブルスコアで奪取した。

「ファイナル4」最終日となる15日の久光戦(愛知・スカイホール豊田)を待たず、ファイナル進出が決まった。それでも、チームに慢心はない。関は「久光は粘り強いけど、粘り強さでは負けない。今シーズンのスローガンの『覇気』を忘れずに戦いたい」と言った。11年ぶりの女王復活へ突き進む。【勝部晃多】