前回大会準優勝の舟久保遥香(24=三井住友海上)は2大会連続の銀メダルだった。

初戦の2回戦から4試合を、反則を含めて全て一本の出来で勝ち上がったが、雪辱を果たすはずだったファイナルで長野県出身の出口クリスタ(27=カナダ)に完敗した。

2人の対戦成績は1勝1敗(18年)だった。ともに24年パリ五輪(オリンピック)を目指す中、どちらが勝ち越すか。結果は力負けだった。開始1分弱、まず大内刈りで技ありを奪われると、さらに1分40秒、体落としを完璧に食らって一本負けした。19年大会を制した試合巧者に4年ぶり2度目の世界一を許した。

舟久保は初出場した昨年10月のタシケント大会(ウズベキスタン)も2位。得意の寝技をさらに磨いてきたが、またも頂点には何かが足りなかった。

「本当に何もできず決勝戦は終わってしまった。準備不足。世界一になる覚悟がなかった。昨年の決勝で負けた悔しさ…先につながっていくので、やってきたことを出して先につながる試合にしたかったんですけど、本当に何もできなかったんで…。とにかく今は悔しいです」

「優勝しなければ意味がなかった。力がまだないんだな、と実感しました。まだまだ技術もそうですし、精神的な部分だったり、もっと柔道に真剣に貪欲に向き合っていきたいなと思いました」