東京五輪個人総合、種目別鉄棒で2冠の橋本大輝(21=順大)が3連覇を飾った。

世界選手権(9月、ベルギー)代表3次選考会を兼ね、同じく3連覇を飾った4月の全日本選手権の得点を持ち越して行われた個人総合で、この日は6種合計84・098点、合計255・595点とした。3連覇は、09年から18年大会まで10連覇した内村航平以来となった。なお、世界選手権代表には、22年大会の個人総合優勝の実績で内定している。

2種目目のあん馬で落下があったが、3種目目以降は出場選手上位の得点を並べた。最終の鉄棒でも大技のリューキンで落下したが、着地では表情は歯をくいしばって苦悶(くもん)。全身をつりながらピタリと止めきり、貯金を生かして逃げ切った。

年明けには腰を疲労骨折し、完治はまだだった。前日会見では、「今、けがもありますけど、そんな中でもやっぱり試合は待ってくれないので。どんな状況でも、できる選手になりたいって思ってるので。今は心の余裕を持って、連覇よりは、自分の出したい体操、出したい演技をしっかり集中して、できる限りの準備を進めてる」と見据えていた。

世界選手権代表には、橋本を除く今大会を終えての上位2人、2位の萱和磨(合計253・296点)、3位の三輪哲平(合計252・928点)が選ばれた。