歓喜の輪が“ホーム”で生まれた。女子は郡山女大付(福島1位)が、ダブルヘッダーとなった決勝で米沢中央(山形1位)と激突し、2-0でストレート勝ちした。エース浅利麻央、セッター後藤涼風(ともに3年)を中心にチーム一体で戦い抜き、地元開催で初優勝を成し遂げた。男子は東北(宮城1位)が山形中央(山形1位)を2-0で撃破し、4大会連続15度目の優勝を果たした。

 

東北(宮城1位)は、4試合連続ストレート勝ちで“V4”を達成した。決勝の山形中央(山形1位)戦は、一進一退の第1セット(S)を先取。第2S序盤は連続サービスエースでリードを奪うと、193センチの坂本アンディ世凪主将(3年)らのスパイクなどで点差を広げ、試合を終えた。今夏の全国高校総体出場を決めており、吉田康宏監督(53)は「『通過点』という意味で今大会は捉えていた。中身はどうあれ、(優勝を)取り切ったのは彼らが頑張った結果」とたたえた。

昨年は全国高校総体、春高バレーともに16強。坂本は「強みとしているスパイクとブロックをもっと重点的に磨きたい。全国では1本目のパスの質が求められる。しっかり準備して臨みたい」と気を引き締めた。

 

○…山形中央(山形1位) 東北(宮城1位)にストレートで敗れ、31年ぶりの優勝に届かず。第1セット(S)は接戦の末、23ー25で落とし、第2Sは序盤からリードを許した。それでも得点が決まると全員でハイタッチをかわし、笑顔で戦い抜いた。日塔(にっとう)響生主将(3年)は「入りは良かったが、終盤はディフェンスの乱れがあった。1年生が緊張していたので、積極的に声をかけ、常に笑顔を心がけた」と振り返った。