昨季の世界選手権6位の友野一希(25=上野芝スケートクラブ)は「いつの間にか」と感慨深く、少し意気に感じるように語り始めた。

いつの間にかシニア合宿での最年長選手となっていた。

「どんどん若手も出てきて、毎年毎年新しい刺激があって、今年もすごい、1番年上ですけど、自分が若手に負けないぐらいたくさん動いて頑張っていきたいな、そんな合宿にしたいなと思います!」

合宿では、吉岡希や中村俊介などの動きを見ながら、刺激を受け取っている。

「希とか、しゅんしゅん…俊介とか、4回転すごく安定するようになってたりとか、スケーティング1つ1つ、表現に対するその意識が、少し変わったなっていうのも、すごい見てわかるような感じに成長してるので。そういうのを見て、自分ももっともっと、そういうスピード感で成長していけたらなっていうのを改めて思いました」

成長度合いでも負けるわけにはいかない。そのためにも、今季もプログラムには新たな模索を決めた。ショートプログラム「Underground」、フリー「Halston」ともに、昨季までのイメージを変えた作品となる。

「ショート、フリー通して、この1年通して、このプログラムをこなすことで、自分が最後には成長できるようなプログラムにしたい。スケーティング技術を磨いて、曲に助けられずに、ちゃんと自分の技術で表現したいと。1つ1つのポジション、そういったものを改善して、美しさっていうのを表現できたらなと思います」。

あえて、課題とする部分が目立つように、成長を促す振り付けを施してもらった。ベテランとされる年齢だが、これからも成長度合いを緩めるつもりはない。