10年バンクーバー五輪代表で昨年に現役復帰した織田信成(36=大阪スケート倶楽部)が、フリー156・07点の合計230・90点で準優勝した。

13年大会以来10年ぶりの全日本出場へ、まずは西日本選手権(26~29日、広島)に向かう。

息を整えてスタートすると、冒頭の4回転トーループを降りて、トリプルアクセル(3回転半)も着氷。演技を終えると、観客に向かって深くお辞儀をした。

「ジャンプは確実に降りられた。皆さんにお見せできて良かったです」

1月の国体では決められなかった4回転を着氷させ、うれしそうに笑った。

織田は、13年12月に引退を発表。昨年9年ぶりに復帰し、1月の国体に出場した。

改めて、復帰の理由について「挑戦するなら今かなと。アイスショー滑ってても、コロナに罹患(りかん)して体力落ちて。スケーターとしての誇りを取り戻したい気持ち」と明かした。

今季の目標には、全日本出場を掲げる。

「生まれも育ちもフィギュアスケート。そこは大事にしたい」と話す36歳は、大舞台を目指して一歩一歩進んでいく。

優勝は232・09点で壷井達也(シスメックス)だった。