【アレン(米テキサス州)=阿部健吾】女子でグランプリ(GP)シリーズ初出場の千葉百音(18=木下アカデミー)が、思わぬスタンディングオベーションを受けた。

ショートプログラム(SP)を翌日に控えたこの日は、午後3時前からの公式練習に登場。曲かけの順番でフリーを滑り始めた後だった。突然、場内が真っ暗になった。曲も止まった。

すぐに非常用電源によるものとみられる薄暗い照明がつくと、いったん演技を中断していた千葉は、音楽が流れない中でそのまま最後まで演技を完遂。その姿にスタンドのファンは立ち上がって拍手を送った。

千葉は「びっくりしました。初めてです」と振り返り、「意外に見えなかったです。この一帯が停電だったみたいですよ」と落ち着いた様子で教えてくれた。

前日の練習後には会場の雰囲気が、銅メダルを手にした2月の4大陸選手権を戦った米コロラドスプリングズのリンクと似ていると語っていた。

好印象の会場で、試合当日の演技でも、観客の拍手を集める演技を目指す。