日本大(日大)が、違法薬物事件を受けて廃部としたアメリカンフットボール部の後継チームを発足し、監督代行に同校OBの須永恭通氏(55)が就任することが18日、分かった。関係者によると、複数回の面談と学内会議を経て正式に決定した。

日大桜丘高でアメフトを始めて日大に進んだ須永氏は、在学中に甲子園ボウルと全日本選手権ライスボウルの3連覇に導いた名クオーターバック(QB)。社会人のオンワードオークス(当時)でもライスボウル優勝を果たし、日本代表の司令塔としても99年の第1回ワールドカップ(W杯)イタリア大会で優勝に導いた。

指導者としてはオンワードスカイラークスとなったチームのアシスタントコーチや、母校日大の攻撃コーディネーター、ノジマ相模原ライズのヘッドコーチ(HC)などを歴任。23年度は関東大学リーグ1部上位TOP8の中央大でHCを務めていた。

新部を巡っては、大学本部が25年にも創設する方針を2月29日に示していた。関係者によると、来年度(24年度)は断念した上で25年度以降の関東学生連盟新規加盟を目指し、引き続き検討する。24年度の公式戦には出場しない。

日大は1月25日、違法薬物事件で部員から複数の逮捕者が出たアメフト部の廃止(廃部)手続きを完了(昨年12月15日付)。1940年(昭15)創部で、大学日本一を争う甲子園ボウルで関東最多21度の優勝を誇った名門フェニックス(不死鳥)が84年の歴史に幕を下ろしていた。