【モントリオール=阿部健吾】今季世界最高得点でショートプログラム(SP)首位発進した宇野昌磨(26=トヨタ自動車)が4位にとどまった。

フリーは6位の173・13点となり、合計280・85点。SP3位のイリア・マリニン(米国)が世界歴代2位の合計333・76点で初優勝し、宇野は日本勢初の3連覇はならなかった。

結果を確認すると、取材エリアで素直な思いを言葉にした。冒頭の4回転ループで転倒し、4回転フリップは着氷が乱れたが「(直前の)6分間(練習)からして仕方が無かった」と受け止めた。演技後半もジャンプでこらえる場面が目立ち「毎日が、そして今日も、自分が最善だと思うことを試行錯誤しながら本番に臨みました。結果的にうまくいきはしませんでしたが、本当に『自分らしいな』とは思いました。すがすがしい気持ちではあります」と振り返った。

昨季終了後も進退について熟考し、新シーズンへの準備以上にオフシーズンは表現への追求に時間を費やした。その中でグランプリ(GP)ファイナル2位、全日本選手権2連覇など、世界トップレベルの演技を披露した1年。来季に向けては「これからしっかり考えていきたいと思っていますし、本当に順序を追って、いろいろ考えて話し合っていきたい。あんまり自分で発言して、たくさんの方に迷惑をかけても申し訳ないので、この場では、これ以上は控えさせていただきます」と語るにとどめた。