【モントリオール=阿部健吾】ショートプログラム(SP)19位と大きく出遅れたアダム・シャオイムファ(23=フランス)が、急浮上で初の表彰台に立った。

冒頭のルッツに加え、2本のトーループ、サルコーと4回転3種4本を成功させ、フリー2位の206・90点を記録。合計284・39点で、優勝したイリア・マリニン(米国)と2位の鍵山優真(オリエンタルバイオ/中京大)に続き、「今週は浮き沈みが激しかった。いろんな感情がありました。演技を終えた後は表彰台に立てるとは思ってませんでした」と振り返った。

演技中には禁止されている「バックフリップ」を組み込んだため、2点の減点。残りの演技者の得点を見ながら、減点の後悔はなかったかと聞かれると、「イエス」と破顔。「でも、転倒による減点ではないから」と続けた。4位の宇野昌磨(トヨタ自動車)を3・54点差で上回り、欧州選手権2連覇中の王者がSPから順位を「16」上げた。