卓球の最新世界ランキングが今日2日に発表され、全日本女王の石川佳純(17=ミキハウスJSC)が自身初の1ケタ台に上昇し、福原愛(ANA)を抜いて日本人最高位に躍り出ることが確実になった。世界選手権(5月、オランダ・ロッテルダム)の男女代表も1日に発表。女子シングルス42年ぶりのメダル獲得へ、女子の村上恭和監督(53)からも大きな期待をかけられた。

 石川が、ついに奪う。09年11月4日の発表以来、福原が455日間守ってきた世界ランク日本女子トップの座を、代わって手にするときが来た。今日2日発表の最新世界ランクで、現在の11位から最高で7位浮上の可能性が高まった。自身初の1ケタ台に突入する。

 1月に国際大会に出場せず8位から10位以下にランクを下げることがほぼ確実の福原と入れ替わり、名実ともに日本のエースになる。「まだまだ国際大会がありますから…。でも、考えないというとウソになる」と素直に喜んだ。

 09年2月で106位の選手が、2年で上り詰めた。果敢な挑戦の成果だった。格下が多く、負ければ大きくポイントを失うジュニア大会に積極的に出場。重圧をはねのけ、世界ジュニアサーキットは3大会すべて制した。

 昨年11月からは、中学1年時に1年間教わった中国人コーチの李鷺氏に師事。自ら中国語で教えを求めてサーブを鍛えた。その成果が1月のイングランドOPでの、世界4位郭躍(中国)撃破とU-21優勝。そして、世界ランク1ケタ台突入へとつながった。

 この日、世界選手権代表を発表した村上監督は「シングルス、ダブルスで1つずつ」とメダル目標を掲げた。その上で「石川はすごい成長力。ロンドン五輪で金メダルも狙えるという気持ち。五輪の目標は金メダルに置きたいという心境です」と絶賛し、期待した。

 ロンドン五輪シングルス代表(2人)は、世界選手権直後の世界ランクで決まる。「オランダで良い成績を残したい。目標に向かって1日1日頑張りたい」。42年ぶりの世界メダルと、その先にある五輪ロードへ。石川の目線はずっと上を向いている。【今村健人】