注目され続けてきた「逸材」が猛アピールを誓った。ラグビーの日本代表候補合宿が5日、都内で行われ、SO山沢拓也(24=パナソニック)が存在感を示した。

午前は筋力トレーニング、午後はグラウンドで強度の高い基礎技術中心の練習を2時間行った。2日に追加招集された山沢は「1日1日を大切に、ラストチャンスというぐらいの強い気持ちで臨む」と決意を示した。

埼玉・深谷高3年でエディージャパンの合宿に高校生で唯一招集。サッカーで培った正確なキックと状況判断で将来性を高く評価された。筑波大4年の16年8月には学生初のトップリーガーとして鮮烈デビューしたが、度重なるけがに悩まされた。18年シーズンは「ベスト15」に初選出されるも、昨年10月に古傷の左膝を負傷した。

同じポジションでは代表54キャップを誇る田村優、16キャップの松田力也を追う。4日の合宿初日の体力測定では、全選手で最高値を記録した。自分の強みを「走力」とするが「2人に比べてゲームマネジメント力が劣る。もっと経験値を高めて、その差を残り8カ月で埋めたい」。24歳の期待のホープが静かに闘志を燃やした。【峯岸佑樹】