2年ぶりのNZ遠征に臨んでいる関西学生代表が、初戦黒星から収穫を得た。

日本代表ジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチの母校であるオタゴ大相手に、前半は24-21。控え選手を全員投入した後半は逆転を許したが、大西健監督(69=京産大監督)は「メドは立った。相手は懐が深い(攻撃が際立つ)けれど、FWで前に出られれば通用する」と力を込めた。

スクラムは前半から圧倒し、ターンオーバーするシーンも目立った。一方、相手の得点は立ちながらボールをつなぐ「オフロードパス」を利用してのパターンが多かった。昨季も主力として活躍し、天理大の全国大学選手権準優勝に貢献したフランカー岡山仙治主将(4年)は「天理も最後の最後に(関東勢に)勝てなかった。それを無くすために(関西全体で)やっている。相手は(防御ライン)裏でのサポートでチャンスをものにするのがすごいと思ったけれど、今日の試合でも僕らの方がレベルは高いと思った」と課題と収穫を得た。

6日には同地でNZ学生代表との大一番に臨む。ビザ取得の影響でNZ入りが遅れていた、突破役のCTBシオサイア・フィフィタ(3年=天理大)らも合流を予定。自らの人脈を用いながら遠征を計画し、団長を務める坂田好弘関西協会会長(76)も言葉に力を込める。

「次はテストマッチ。そこで遠征の評価がされる。彼ら(NZ学生代表)もすでに準備をしていて、本当のテストマッチになる。無駄にしないようにしたい。最終的には23年のW杯フランス大会に、向こうはオールブラックス、うちはジャパンという形で選手が育ってくれたらうれしい」

京都・西京極で戦った18年は33-47で敗戦。リベンジを誓い、王国の男たちに真正面からぶつかる。

◇関西学生代表のオタゴ大戦先発メンバー

▽FW 谷口祐一郎(3年=天理大)島田久満(3年=立命大)小鍛治悠太(3年=天理大)伊藤鐘平(4年=京産大)アシペリ・モアラ(2年=天理大)堀部直壮(4年=同大)岡山仙治(4年=天理大)マタエナ・イエレミア(4年=摂南大)

▽HB 藤原忍(3年=天理大)松永拓朗(3年=天理大)

▽TB 木田晴斗(2年=立命大)片岡涼亮(4年=立命大)福山竜斗(2年=近大)中孝祐(4年=関学大)

▽FB ニコラス・ホフア(3年=京産大)