9月20日開幕のラグビーワールドカップ(W杯)日本大会に臨む日本代表は1日、都内で6日の南アフリカ戦(熊谷)に向けた練習を開始した。

8月29日にW杯の登録メンバー31人を発表してから初となった練習はファンには非公開で、ピリピリした雰囲気が漂う中、代表キャップ0でフッカーの北出卓也(26=サントリー)が「最後まで諦めずにやってきてよかった。同時に責任感も感じています」と緊張しながら今の心境を語った。

地元京都で3歳からラグビーを始め、東海大仰星高、東海大に進学。代表のジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチから、ラインアウト時の安定したスローイングを評価された。メンバー発表直前まで行われた北海道・網走合宿では、スローイング時にどれだけ無心になれるかに重点を置き、さらに磨きをかけてきた。

合宿前には6月の大阪府吹田市の交番で襲撃された事件で重体となった古瀬鈴之佑巡査を見舞ったという。古瀬巡査とは東海大ラグビー部のチームメートで同学年だった、「ラグビーができるのは当たり前ではないと思った。頑張る姿を見せたい。まずは南アフリカ戦に出て、やってきたことを早く試合に出したい」。南アフリカ戦で初キャップ獲得を目指し、大舞台で仲間へエールを送る。【佐々木隆史】