北の大地が黄色に染まった。母国ファンだけでなく多くの日本人ファンがオーストラリアのユニホームを着て、札幌ドームを埋めた。

両国の国歌斉唱では3万6000人余りの観客が総立ち。健闘を祈り、選手たちに拍手を贈った。日本の開幕戦後、最初の試合。世界トップクラスのチーム同士がぶつかり合い、W杯ムードが札幌ドームを包んだ。

前半こそ、フィジーに12-14とリードを許すも、後半はオーストラリアの底力が勝った。勝利の決め手になったのはラインアウトモール。フィジーディフェンスが圧力に耐えきれず、モールを故意に崩す反則(コラプシング)を2度繰り返し、審判に注意を受ける。次に同じ反則をすれば、認定トライの危機という状況になり、なすすべなし。オーストラリアはフィジーの守備を粉砕し、後半21分、プロップのラトゥがトライし、25-21と逆転した。

そこからはFW陣もバックス陣も思うように機能し、終わってみれば下馬評通りオーストラリアが圧勝した。