日本ラグビー協会が日本代表次期ヘッドコーチ(HC)として、現オーストラリア監督で15年W杯日本代表を率いたエディー・ジョーンズ氏(63)を最有力候補に挙げていることが8日、分かった。今大会限りでジェイミー・ジョセフHC(53)が退任。

ジョーンズ氏はすでに水面下でリストアップしている模様で、オーストラリアメディア「シドニー・モーニング・ヘラルド」も先月24日、W杯開幕前に日本協会が面接していたと報じていた。

ジョーンズ氏は15年、それまでW杯1勝2分け21敗だった日本を、南アフリカ戦での歴史的初勝利に導いた。過去にはサントリー(現東京SG)でHCを務め、現在もディレクター・オブ・ラグビーとして在籍し、サントリー元監督で日本協会の土田雅人会長(60)とは旧知。同会長は先月28日に次期HC選考について「何も決まっていない」と話すにとどめた一方で、岩渕健輔専務理事(47)はジョセフHCの後任は「W杯で優勝できる方」としていた。

ジョーンズ氏はオーストラリア代表監督として臨んだ今大会、1次リーグで2勝2敗。厳しい戦いを強いられたが、関係者によると日本のチーム作りのプロセスを重視しており、今回の結果が大きく影響することはない見通しという。

日本協会では選考業務の一部をエグゼクティブサーチ企業のオジャーズ・ベルンソン社に委託し、公募、絞り込みの過程を踏んできた。ジョーンズ氏はオーストラリア協会と、自国開催となる27年W杯後まで5年契約を結んでいる。今後の交渉次第で難航する可能性もあり、その場合には昨季のリーグワンで東京ベイ(旧クボタ)を初優勝に導いた南アフリカ出身のフラン・ルディケHC(55)らが有力候補に挙がっている。