大麻所持で逮捕され、日本相撲協会を解雇された元若ノ鵬(20=本名ガグロエフ・ソスラン)が27日発売の週刊現代に掲載された自身の告発記事の一部を否定していることが27日、分かった。代理人の宮田真弁護士が、元若ノ鵬が今回の記事について「困ったことになった」と話していることを明かした。

 記事では、逮捕前日の8月17日夜に元若ノ鵬が在籍していた間垣部屋の個室で、幕内栃ノ心(21=春日野)らと大麻を吸引したことを明かした。ところが逮捕直後の警察の現場検証では、大麻成分を含むタバコから検出されたDNAは元若ノ鵬のものだけ。一緒に置かれた水パイプからは第3者のDNAが検出されたが、大麻の反応は出なかった。捜査で出た客観的事実と食い違う。

 宮田弁護士は「本人の意思と違う形で記事になって困ったと言っている」と説明。一方の週刊現代編集部は「記事は本人に何度もインタビューした上、掲載内容を読み上げて確認を取ったもの」としている。

 記事が事実なら警察にウソの証言をしたことになる。「大麻は1人で吸った」という証言は、起訴猶予処分の判断材料の「本当に反省しているか」にもかかわる。記憶違いか、言葉足らずか。元若ノ鵬の迷走が、周囲も困惑させている。