初場所で33度目の優勝を飾った大相撲の横綱白鵬(29=宮城野)が11日、東京・両国国技館で行われた第48回NHK福祉大相撲で優勝36度を次の目標に掲げた。力士インタビューでは、ボードに次の目標「36V」を記し「オヤジがモンゴルで6回優勝している。でも年に1回しかない。日本は年6場所あるので」と言った。

 父ジグジドゥ・ムンフバトさん(73)は、モンゴル相撲で5年連続6度の優勝の元アヴァルガ(横綱に相当)。68年メキシコ五輪ではレスリングのフリースタイル87キロ級銀メダルを獲得し、同国初のメダリストとして国民栄誉賞にあたる労働英雄賞を受賞。白鵬も17日に初の親子で同賞受賞が決定している。父の優勝回数を年6場所の大相撲に換算すると36度になる。

 一方、初場所後に審判部に“物言い”をつけた件ではいまだ沈黙を守り、この日も支度部屋では背を向けてまげを結い直した。インタビューでは、朝稽古に姿を見せなかった報道に関し「朝稽古だけが稽古じゃない。考えてやるのが稽古。休むのも稽古」と話し、その後は無言を通した。【桑原亮】