佐野日大の五十幡(いそばた)亮汰外野手(2年)が“日本一の足”を披露した。「1番中堅」で先発し、1回に二盗、2回に重盗を成功させた。さらに打っても4回に適時三塁打を放つなど、2安打1打点の活躍で13-0の5回コールド勝ちに貢献した。

 ただの俊足ではない。中学時は硬式野球チームと並行して、学校では陸上部。3年時の全国大会では、100メートルと200メートルで2冠を達成。今年6月の陸上日本選手権100メートルと200メートルで2位のサニブラウン・ハキーム(16=東京・城西高2年)も同大会に出場していたが、ハキームはそれぞれ3位と2位で、五十幡の完勝だった。高校進学時に進路に迷うも「チームプレーで喜び合う野球が好き」と同校に決めた。「先輩たちと甲子園に行けるよう頑張ります」。勢いに乗った五十幡を誰も止められない。【松尾幸之介】

 ◆五十幡亮汰(いそばた・りょうた)1998年(平10)11月27日、埼玉県生まれ。小1から「行田東フェニックス」で野球を始める。行田長野中では「東京神宮リトルシニア」に所属。50メートル5秒6。100メートル、200メートルの全国大会優勝時のタイムはそれぞれ10秒92、21秒81。家族は父と姉。171センチ、62キロ。右投げ左打ち。