球春到来を前に、17年の東北勢ドラフト戦線を先取りする。

 センバツ不出場組の筆頭格は鶴岡東(山形)の吉住晴斗投手だ。185センチ、82キロの恵まれた体格から豪快に右腕を振り下ろし、最速は146キロを計測。山形県内の高校からは5年連続で高卒でプロ入りしており「高校のうちに150キロを出したい。直球で勝負できるのをどんどん見てもらって、プロに行きたい」と意気込む。昨秋はスライダーとチェンジアップを新たに習得し、投球の幅を広げた。冬の間は主に筋トレを行い、背筋は160キロから210キロまで上昇。3年連続の夏の甲子園に導き、聖地のマウンドに舞い戻る。「(昨夏の)甲子園では1イニングしか投げてないので、勝ってもっと投げたい。今年も甲子園に行くのがプロへの近道」と目を光らす。

 ◆高校生展望 センバツ出場組では平松の他に、チームメートの植田拓外野手が2大会連続の本塁打を狙う。背筋240キロの怪力と50メートル5秒9の脚力があり、高校通算本塁打は40本に迫る。165センチの小さな体を感じさせないスケールの大きさが魅力だ。仙台育英の西巻賢二内野手と長谷川拓帆投手はともに冬場で体重増に成功しており、聖地で成長した姿を見せる。センバツ不出場組では鶴岡東・吉住を始め、大曲工・藤井黎来投手、八戸工大一の古屋敷匠真投手の3枚看板が頭一つ抜けている。冬の上積みを春で見せたい。