親戚100人が待ってるサ~! オリックスのドラフト3位指名の立大・大城滉二内野手(22)に、実父から地元凱旋(がいせん)の厳命が下った。新人12選手(育成枠2人含む)の入団会見が20日、大阪市内で行われた。大城は、今季まで谷佳知氏がつけた背番号10のユニホームを着て「1年目からチームの勝利に貢献したい」と語った。

 高校2年時に甲子園春夏連覇を達成。沖縄・興南で1学年上のソフトバンク島袋と対戦したら「初球、ホームランを打ちたい」と話した「ウチナーンチュ(沖縄の人)」にとって、オリックス入団は最高のタイミングかもしれない。6月28日からの楽天2連戦が、パでは54年ぶりに沖縄で開催される。合わせて壮大なプランを練っていたのが父清一さん(52)だった。

 「家族、親戚みんなで見に行こうと思ってるんです。だから息子には6月までには1軍に上がれと言ってます。でないとチケットが無駄になってしまう。達成できなかったら、もう家に帰ってこなくていい」。清一さんによると親戚は100人以上もいるという。

 大城も承知の上だ。「そこまでには何としても1軍に。みんなを招待したいですね」。プロ入りに際し、立てた誓いが「酒は飲んでも飲まれるな」。泡盛好きだが、節酒を心がけてレギュラー争いに参戦する。

 「打撃が好きじゃない。あまり関心がない」と、あっけらかんと言う。好きな元ヤンキースのデレク・ジーター氏の映像も、主に見るのは守備。それで立大最多112安打を放った。そんな伸びしろを考えると、地元の期待に応える可能性は十分ある。【大池和幸】

 ◆大城滉二(おおしろ・こうじ)1993年(平5)6月14日、沖縄県生まれ。小1で野球を始める。興南では2年時に甲子園春夏連覇を達成。立大では遊撃手として1年秋、3年秋にベストナイン受賞。50メートル5秒9。175センチ、71キロ。右投げ右打ち。