「黒えごし」でレギュラー奪取だ。阪神江越大賀外野手(22)が今季から黒ずくめの装備でプレーすることを明かした。15日、鳴尾浜で自主トレを行い、黒い革に青のひもでつくられた16年版の新しいグラブを初めて披露した。

 「黒が好きなんですよ。強そうに見えたらいいですよね」

 昨シーズンの前半は紺色、後半からは赤色のものを使用していた。外野のレギュラー奪取が期待される今季の色を黒に決めた。ルーキーだった昨季は主に中堅手として56試合に出場。送球でのミスが出る場面もあり、名手福留にアドバイスを受けながらの1年間だった。

 「2年目になるんで、少しは自分で考えられるようになりたいです」

 今季は福留の助けを借りずに、自立することが目標。そんな意思も込められての黒グラブなのだろう。守備だけではない。打撃の際に使用するエルボーガードと革手袋も同じように黒で統一するという。

 「キャンプ中に頭を動かさずできるように、と思って取り組んでいます」

 打撃面での課題を口にした江越は、レギュラーをめぐってサバイバル競争となる沖縄・宜野座キャンプへ目を向けた。金本監督は今オフ、あえてFAでの野手補強は行わずに、若手にチャンスを与える方針を打ち出した。一塁ゴメス、遊撃鳥谷、右翼福留とポジションは3つしか決まっていない。黒江越が、目の前にあるチャンスをつかみにいく。