日本ハム大谷翔平投手(22)が、自己最多を更新する11号本塁打を放った。同点の5回2死一、三塁での好機に、楽天ブリガムからバックスクリーン右への決勝3ラン。メジャーで唯一2桁勝利&2桁本塁打を達成している1918年のベーブ・ルースは13勝&11本塁打。残り58試合を残して8勝&11本塁打に到達した大谷には“世界記録”の期待も高まる。

 天高く広がる帯広の空に、大谷が初めて放物線を描いた。わき上がるスタンドに呼応するように、2度、右手でガッツポーズ。「打った瞬間にいってくれ、と思いました」。札幌ドーム以外の道内地方球場で初の1発は、自己最多のシーズン11本目。球宴MVP男が、年1度の帯広開催でも主役になった。

 「なめるな!」とばかりのフルスイングだった。同点の5回2死一、三塁。内角に意識を集中させていた。1、2打席目はともに内角を攻められて2打席連続三振。1ストライクからの2球目。楽天バッテリーは、またしても内角に144キロ直球を投げ込んできた。軸足に体重を残しながら、豪快に振り抜く。打球は中堅右まで飛んでいった。

 打席での思考は、投手よりも捕手に重きを置いている。配球、特徴はマスクをかぶる捕手によって出る。「(楽天)足立さんの配球はまだイマイチ分からない」。ルーキー足立との対戦は、まだ3試合目。データが少ない中、1、2打席目で傾向を分析し、バットで対応してみせた。

 二刀流のシーズン11号は、メジャーで唯一2桁勝利&2桁本塁打を達成の1918年ベーブ・ルース(13勝&11本塁打)に並んだ。右手中指のマメがむけた影響で、投手としてはキャッチボールを再開したばかり。予定されている24日オリックス戦(札幌ドーム)の登板回避の可能性も高まっているが、すでに8勝を挙げており“世界記録更新”の期待も高まってくる。

 球団記録の15連勝がストップした後、再び3連勝。首位ソフトバンクの背中が日に日に大きくなってきた。「ウチは負けられないので。1試合1試合必死に取りに行って、なんとか1位になれるように頑張りたいです」。最大11・5ゲーム差からの逆転V。ゆっくりと、だが確実に、現実味を帯びてきた。【本間翼】

 ▼大谷が5回に勝ち越しの11号3ラン。シーズン11本塁打は14年の10本を抜いて自身最多。シーズン31打点も14年に並んだ。肩書付きの本塁打は今季5本目で、そのうち5月10日6号、同17日8号、7月3日10号、同20日11号がVアーチ。昨年まで勝利打点付きのVアーチは14年1本、15年2本の合計3本だったが、今年はもう4本目だ。