巨人菅野智之投手(26)が「ハマの大砲」と、独走する首位広島にダブルストップをかける。自身の後半戦初戦となる今日22日のDeNA戦(横浜)では、ここ2戦4発と絶好調の筒香を完璧に封じ込めると宣言。その後は中5日、中7日と登板間隔を変更させ、2試合連続で広島戦に先発するプランが浮上した。巨人は現在、広島と9ゲーム差の2位。後半戦はエースがフル回転でチームに加速を付ける。

 警戒レベルをグッと上げた。菅野は2戦連続2本塁打と好調筒香に話題が及ぶと、慎重に言葉を選んだ。「1戦1戦、相手の状況も変わる。やり返されないように気をつけたい」。3月31日には7回の同点3ランで勝利を消されたが、今季の対戦成績は4試合で12打数2安打。直近の7打席は無安打。筒香個人には、決して相性は悪くない。

 一方で、対DeNAの防御率は4・44と芳しくない。今季2度目の横浜スタジアムでの登板となった6月24日には3回途中、プロ入りワーストの9失点でKOされた。それ以来の同球場での登板。筒香との勝負はチームの勝敗を左右するだけに「ホームランを打たれないように」。まずは中心を封じることをDeNA対策のポイントに挙げた。

 筒香を封じた後は、首位広島にターゲットを絞る。26日からは広島3連戦が待ち構える。21日、尾花投手コーチは「ゲーム差を離されてから(菅野を)ぶつけてもしょうがない」と、菅野を中5日で28日に先発させる可能性を示唆。さらに中7日で、8月5日の広島戦に先発させる計画も浮上する。高橋監督は「上にいるチームは下が勝ち始めると嫌なもの。昨年までは下が勝つと嫌だった。今勝たないと先はない」と力を込めた。状況次第では、エースを2試合連続で首位に投入することもあり得る。

 菅野も自覚十分だ。4連勝中で先発マウンドを託されるが「来週は広島戦もあるので、いい流れに乗るだけでなく、もう1回新しい流れを作りたい」と意気込んだ。まずは筒香を抑え込み、先を突っ走る広島の独走を止める。【細江純平】