闘志なきものは去れ! 鳥谷だけでなくゴメスも外し、バッテリーを含み新人3人をスタメンに並べた阪神は散発3安打で9度目の完封負けを喫した。広島、巨人と4連敗となり、巨人戦は9年連続の勝ち越しなしが決定。金本監督は先発起用も適時失策に連続見逃し三振とさっぱりだった陽川の降格を即決。若手の発奮を求めた。

 「スルーって言うのは…」。金本監督も、まさかの後逸に開いた口がふさがらなかった。1回1死一、二塁のピンチで、青柳が阿部に先制の中前適時打を浴びた。さらに、一塁走者坂本を三塁で刺そうとした中谷のダイレクト返球を、三塁陽川が“トンネル”。股間を抜けた白球へのカバーもおらず、坂本まで生還。結果的にこの2点が重くのしかかった。

 「やってはならない、あり得ないミスだね」。金本監督には試合後も驚きと怒りが同居していた。挽回を期待した打撃も2回、5回と2打席連続で見逃し三振。「それも考えられないね」と覇気のなさに肩を落とした。「若いから使ってもらえるんじゃない。名前を出して悪いけど横田も結果を残してたからチャンスがあった。でも結果が出ないと1からやり直しになる」。陽川には上本との入れ替えで厳罰的な3度目の2軍落ちを決断。一進一退の超変革に、もどかしさを隠せなかった。

 今季初めて、不振のゴメスと鳥谷を同時に外した。青柳-坂本のバッテリーに左翼高山と新人3人をスタメン起用。推定年俸2億円の福留を除く8人の合計は1億1550万円で、福留を合わせても巨人阿部1人の3億2600万円に満たないオーダーで2位巨人に挑んだ。だがハツラツどころか、大竹寛の前に見逃し5つの10三振。金本監督は「力負けは力負けだけど現状これがベストメンバーだから」と悔しがりイラ立った。

 「陽川だってね…。今成や新井良太、上本らの(三塁)経験者がしっかりしていれば、もちろんそういうメンバーになるんだから」

 ゴメスや鳥谷らの主力に加え、中堅どころも元気がない。結果、陽川らに期待した苦肉の超若虎打線も躍らず、9度目の完封負けで4連敗。この間の打点は中谷が挙げた4つだけという寂しさだ。

 伝統の一戦は今季、5勝12敗1分けとなり、9年連続の勝ち越しなしが決定。3位DeNAとも4・5ゲーム差に広がった。今日21日が、今年最後になるかも知れない東京ドーム。猛虎の意地と超変革への手応えを見せてくれ!【松井清員】

 ▼阪神は高山、坂本、青柳と3人の新人選手が先発出場。6月1日楽天戦での7番中堅・高山、9番右翼・板山、投手・青柳に次ぎ今季2度目。

 ▼青柳-坂本の新人コンビが初の先発バッテリー。阪神では14年9月7日中日戦での岩貞-梅野以来、2シーズンぶり。

 ▼阪神は今季の巨人戦が5勝12敗1分けとなり、7試合を残しカード勝ち越しがなくなった。08年以来9年連続(09~11年は対戦成績が5割)で、2リーグ分立後では86~02年の17年連続(すべて負け越し)、50~61年の12年連続(58年のみ5割)に次ぐ3番目の長さ。今季の残り試合に全勝しない限り、12年から5年連続の負け越しが決まる。